医療データ奮闘記

公衆衛生大学院に入った内科系専門医が医師として培った現場感と大学院で培った統計の知識を交えながら、医療や疫学や統計に関する素朴な疑問や本音をつらつら書いています。

Reviewerが10人ついた!!?

この間投稿した医学系の論文だが、最終的にアクセプトされたのだが、はじめにreviewerが10人ついて驚いた。

周りの割と偉い人たちに聞いても誰一人そんな事経験した事がないと言っていた。1

今となってはおそらくEditorが通したかったのだろうという結論に至っているが、当初は意図がわからず結構不安だった2

初めの4人くらいは否定的だったけど、後半につれてだんだん好意的なコメントが増えて、最後の二人はかなり中立な意見だった。

内容も人によって指摘の仕方も全く違ったし、結局初めの解析の5倍くらい追加解析して通った3

最終的にはワードファイルで一旦27枚くらい(その後調整して24枚くらい)になったので、いっときは本文より多かった。これで落としたら人としてどうなん、というくらい誠実に、ほとんどの質問に何らかの文献引用か解析結果を用いてきっちり書いた。

major reviseで人数が多くボロボロに書かれていても、諦めなければなんとかなるもんだ、という結論に至った。


  1. 教授も5人くらい聞いたが、みんなびっくりしていた。top journalでもせいぜい4人とか統計家もついて5人だろうと。

  2. しかも致命的なスクリプトミスyiliaojingji.hatenablog.comがあって、revise出す時は不安の頂点に達した。

  3. 傾向スコア解析もするべき、とか一行で書かれるけど、methodとresultにも書かなあかんし、マッチング前後のSDのテーブルも書かなあかんし。。)